独白アフタータッチ

ひねくれ者のひとりごと

【011】弥縫 - 可惜夜のアタラクシア

 

訊き返すと彼は、苦笑まじりにこう答えた。「仕事だからだ」

引用:伊坂幸太郎『死神の精度』, 文春文庫, 2008.

 

--------キリトリ--------

 

口語で行われるような、意図しない偶然の言葉遊びが好き。

 

「しかしあの御一行、どうせ同じ注文なら一度でまとめて欲しかったよな」

「結果だけ見れば一向に構わないんだけど、タイミングが悪かったね」

「ご『一行』『一向』ってか?さすがだな」

「違うわ!」

 

みたいな会話が繋がるような、“ひたすら”に偶然性のある会話。(くどい)


こういった偶然性を自分の発想に取り込みたいなんて思うけれど、気をつけなくてはならないことがある。誤用である。

 

言葉の誤用が怖い。誤用でなくても、数行に及ぶまどろこしい注釈の出番があるような、そんな使い方をしてしまうのが怖い。

 

僕は言葉を知らない事を自覚しているので、突然思い出した言葉を使いたい時には、一度調べるように心掛けていた。

 

そんな涙ぐましくも当たり前の行動も虚しく、誤用をした。
“知った気”になっている言葉に気付けなかった。
慢心だった。

 

前回誤用をしたときの事を鮮明に覚えている。というか、恥ずかしくて指摘された日を一度だって忘れたことはない。

 

指摘してくれた人は色々あってもういないのだけれど、一発デカい借りを作ってしまったものだから、このやるせなさったらない。

 

*「僕はやられっぱなしってのが、どうにも嫌でねぇ……」

 

ヒルなセリフでカッコつけてみる。

 

*まぁ早い話が、借りたものをキッチリ返しておきたいだけなんだけど。
やられっぱなしの事実が悔しい。

 

大人気ないし、カッコつかなかった。
最悪だよ、お前は。

 

そんなこんなで前よりも辞書に頼るようになった訳だけれど、これは案外良い方に倒れた——と思う。

 

自信のない言葉を調べた時に、1ページ2ページ追加でめくってみて、気になった単語を何個か紙に書き出してみる、といったことをするようになった。

 

恥のノート、恥の書、ブック・オブ・シェーム。言い方は様々ながら詰まるところ、これ。今回は恥のノートで統一する。

 

恥のノート。
音の響き的に、小学校の道徳のサブ教材にありそうだな、みたいなことを少しだけ思った。

 

そんな恥のノートが、なんの役に立つのかと言われても、いつかなにかの役に立つとしか言い様がない。

 

強いて言うならば、リスがどんぐり埋めた場所を忘れるアレ。
忘れた頃に芽が出るどんぐり。

 

「あ゛〜!(クソデカボイス)、これは見たことあるぞ!!」とか、
「これって確かアレと同じ意味だったよな」とか。

 

どういう形で芽吹くかは分からないけれど、これは多分意味を成すタイプのやつだと思うので、飽きるまでは続けようと思った。

 

将来的に引き出し増えればいいな~くらいの軽い気持ちで、己の脳に“植林活動”をする秋。
芽吹くといいな。

 

--------キリトリ--------

 

もう11月ってまじ? の顔。
急に寒くなりましたね。
年の瀬がすぐそこに見えるところまで来ちまった感があります…… 

 

少し裏の話をしますと、こちら本当は先月の2本目になる予定の記事でした。いろいろゴタついていたら書き終わらなさそうだったし、なんなら10月の方が先に終わりそうだったので、諦めて11月に回すことにしました^^;(諦めるな)

 

書き始めたのは10月の頭だったのに、
「あ、やべっ」と改めて着手したのが11月1日。
もう何考えて書いてたのか何にも思い出せないまま、とりあえず手を動かして今。

 

なんだかいっつもそんなことばっかりやってるような……猛省。

 

11月こそはもう2本くらい捻出したいですね!

 

黄色く色づいたイチョウ並木の画像

サムネ用